ラクロス選手必見!オフ明けに測定したい8つのフィットネステスト!

毎年チームのオフ明けに、どのチームも様々な身体に関するチェックを実施しているかと思います。

身長や体重を測定する身体測定や、関節弛緩性や筋の柔軟性を測定する、柔軟性テスト。
そして今回ご紹介する、筋力や筋パワー、全身持久力を測定するためのフィットネス(基礎体力)テストなど、測定する項目は多岐に渡ります。
メディカルを担当するアスレティックトレーナー(医療系資格保持者を含む)と、フィジカルを担当するS&C(ストレングス&コンディショニングコーチ)のスタッフがチームに存在する場合には、スタッフが協力してテストを実施しますが、ラクロスを始めとするアマチュアスポーツでは、1人のトレーナーが両方を実施しているケースがほとんどです。

今回は選手自身でも簡易的に測定しやすいフィットネステストをご紹介します。

1.フィットネステストはなぜ必要?

SNS等でよく「ラクロスに必要なラントレを教えてください」というご要望を頂きますが、私は「どんな能力を上げたいですか?」と確認をします。チームが目指しているラクロスも違いますし、個々によってどんなプレーをしたいかも違うため、必要になるフィットネスの能力も変わります。選手個々のフィットネスレベルが同じということはありませんし、各々に長所・短所があります。

今月から本格的にシーズン入りしたチームがほとんどだと思いますが、チームの方向性やトレーニング計画を立てる際に、参考になるのがフィットネステストです。フィットネステストは選手個人の身体特性を把握し、トレーニング目標を設定するための基準なります。シーズン始めだけでなく定期的にテストを実施し、フィットネスレベルがどれだけ向上しているのかを確認して、トレーニングを振り返るようにして行きましょう!

2.フィットネステストの指標は?

世界的には、ラクロスのフィットネスレベルに関するデータをまとめた論文もありますが、あまり被験者の数が多くなく、論文の数が少ないのが現状です。またチームでも過去のデータを残していないチームが多いように感じます。今後のラクロスのフィットネスレベルを向上していくためにも、データの集約をしていきたいと考えています。筆者が年末に開催した女子ラクロストレーナー交流会の際にまとめた、女子チームのフィットネステストのデータを掲載しますので、参考にご覧ください。

3.おすすめのフィットネステスト8選!

今回は①スピード、②筋パワー、③アジリティー、④全身持久力の4項目において、選手自身でも簡易的に測定しやすいフィットネステスト8つをご紹介します。

①スピード

①ー1.30m、50m走(スプリントテスト)


【目的】ランニングスピード能力・前方への重心移動能力を測定します。
【方法】
①光電管をスタート地点、30m、50m地点に設置します。
②自分のタイミングで走り出し、50mを駆け抜けます。
※光電管が準備できない場合には、ストップウォッチでも代用可能です。

②筋パワー

②ー1.立ち幅跳び


【目的】前方へのパワー発揮(両脚)能力を測定します。
【方法】
①踏み切り線を1本引きます。
②両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端に揃うように立ちます。
③両足で同時に踏み切って、前方向に飛びます。
④身体がグラウンドに触れた位置のうち、最も踏み切り線に近い位置と、踏み切り線の前端とを結ぶ直線の距離を計測します。

②ー2.3段跳び


【目的】前方へのパワー発揮(片脚接地を含む)能力を測定します。
【方法】
①踏み切り線を1本引きます。
②両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端に揃うように立ちます。
③両足で同時に踏み切って、前方向に飛びます。
④右→左→両足着地、もしくは左→右→両足着地をします。
⑤最後に両足着地をして、身体がグラウンドに触れた位置のうち、最も踏み切り線に近い位置と、踏み切り線の前端とを結ぶ直線の距離を計測します。

②ー3.遠投

【目的】下半身からの力をボールに伝えられているか確認します。
【方法】
①メジャーをグラウンドに置き、投げる地点に線を引きます。
②クロスにボールを入れ、一歩踏み込んでボールを投げます。
③線から落下地点までの距離を計測します。
④左右ともに行います。
※力んで意図しない方向に飛ぶこともあるので、周囲の人に必ず声を掛けてから実施しましょう。

③アジリティー(敏捷性)

③ー1.Tテスト



【目的】方向転換能力を測定します。
【方法】前方へダッシュ(①→②)、サイドステップ(②⇄③、④⇄⑤)、後ろ向きダッシュ(②→①)をします。

③ー2.プロアジリティ



【目的】方向転換能力を測定します。
【方法】
①真ん中のラインから5mダッシュをして切り返します。
②切り返したら10mダッシュをします。
③再度切り返しをして、5mダッシュをします。

④全身持久力

④ー1.12分間走(クーパー走)

【目的】全身持久力を測定します。
【方法】
①陸上トラック、もしくは走行距離が測定可能な環境で測定をします。
②12分間ランニングを行い、走行することのできた距離を測定します。

④ー2.yo-yo Intermittent Recovery Test


【目的】間欠性持久力を測定します。
【方法】
①2つのマーカーを20m離して置き、3つ目のマーカーは5m後ろにスタートマーカーよりも少し横にずらして置きます。
※何人か同時にテストを行う場合は2mの間隔を取って、お互いのコースが平行になるようにします。
②最初のシグナルで20m走り出します。次のシグナルで20m先のマーカーに着くように走るスピードを調節します。
③20mのところでターンをして、次のシグナルまでに最初のマーカーに戻ります。
④スタートラインに戻ってから選手は5m先のコーンまでジョギングで移動し、ジョギングでスタートラインまで戻ります。選手はここで次のシグナルを待ちます。ジョギングの時間は10秒間です。
⑤測定は選手が2回スピードについていけなくなるまで続きます。

4.まとめ

今回はオフ明けに測定したい8つのフィットネステストをご紹介しました。
筋力、スピード、アジリティ、瞬発力、持久力、どれもラクロスにおいて重要なフィットネス要素になります。どのフィットネス要素を強みにして、どうトレーニング計画を練っていくのか、その指標になるのがフィットネステストです。新体制がスタートするこの時期に、チーム・個々のフィットネス能力を把握するためにも、ぜひ時間を取って測定してみてください!

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