速く走るためにはハムストリングスが重要!?

僕が高校でサッカーをしていた頃、
チームメイトが、とあるサッカー選手の本を読み、

「速く走るためには、ももの前ではなく、後ろを鍛えろ」

という文面があったことから、
ハムストリングスのトレーニングが、すごく流行っていました。

考え方として、間違えではないと思いますが、
その記事を読んでやっていたトレーニングは、

●レッグカール

引用:BUUN THE FAT INNER CIRCLE

うつ伏せに寝て、膝を曲げるトレーニングです。

ベースとしてハムストリングスに筋力があることは大切だと思います。

しかし、この動作だけを繰り返し行って、
ハムストリングスを使う癖をつけてしまうと
かえって肉離れなどを引き起こす要因になってしまいます。

1.速く走るためにハムストリングスが使われる局面は?

ハムストリングスが走る動作で使われる局面は、
踵を接地する前から、接地する瞬間。

足が前に振り出されるのを止めてくれる役割と
接地してから、股関節を伸展する役割を担っています。

つまり、走る動作でハムストリングスは、
膝を曲げるためでは無く、
股関節を伸展(脚を後ろに引く)ために使われます。

また、股関節を伸展する動作は
ハムストリングス単体ではなく、
殿部の筋肉と連動して行うことが重要。

下記のトレーニングでも、殿部との動きの繋がりを上手く行うことが大切です。

そう考えると、
レッグカールが足を速くするためのトレーニングに直結するとは言い難いですね。

股関節を伸展するために
大殿筋、ハムストリングスを効率良く使うには、このようなトレーニング種目があります。

2.速く走るための筋力トレーニング

2ー1.バックブリッジ

【やり方】
①スネが床と垂直になるように膝を曲げ、つま先を上げる。
②かかとで地面を押して、お尻を持ち上げる。
③体が一直線になったところで静止し、右足を伸ばす。
④伸ばした脚は、反対側の太ももと同じ高さにする。
⑤膝を伸ばしきったらゆっくりと元の位置に戻す

【ポイント】
・お尻の位置が下がらないように注意。
・腰が反らないように気をつける。

【セット数】
・10×1set(左右交互)

2ー2.スクワット


【やり方】
①足を肩幅に開き、膝とつま先の向きを合わせる。
②股関節を意識して、イスに座るようにお尻を下ろす。
③ももと床が平行になるまで下ろし、元に戻る。
④呼吸を意識しながら、背筋を伸ばして行う。

【ポイント】
・膝が内側に入らないように注意。
・膝がつま先より前に出過ぎないように行う。

【セット数】
・10回×2set

2ー3.ルーマニアンデッドリフト


【やり方】
①両手でダンベルを持ち、足を腰幅に開いて立つ。
②膝を軽く曲げ、お辞儀をするように、股関節を折り曲げ、ダンベルを下ろす。
③背中が丸まらないように注意しながら、お尻を後ろに突き出すように、股関節を折り曲げるのがポイント。
④お尻ともも裏の付け根に力が入っているのを感じたら、この動きを10回繰り返す。

【ポイント】
・お尻の位置が変わらないように注意。
・背中が丸まらないように行う。

【セット数】
・10回×2set

2ー4.シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフト


【やり方】
①片足立ちの姿勢をつくり、軽く膝を曲げる。
②反対脚の踵から頭まで、一直線になるように保ち体を倒す。
③床と平行な位置まで倒れたら、ゆっくりと元の位置に戻る。

【ポイント】
・膝が内側に入らないように注意。
・背中が丸まらないように行う。

【セット数】
・10回×2set(左右)

2ー5.ケトルベルスイング


【やり方】
①足を肩幅に開き、軽く膝を曲げて両手でケトルベルを持つ。
②お尻から頭までを一直線に保ちながら、45°まで体を倒す。
③勢いよくお尻を突き出しながら、ケトルベルを振り出し、元の姿勢に戻る。

【ポイント】
・腕の力で持ち上げないように注意。
・背中が丸まらないように行う。

【セット数】
・10回×2set

などがあります。

またケトルベルスイングのように
アスリートは積極的にウエイトを使用し
正しい動きで、大きなパワーを発揮することも重要です。

2・3歩のダッシュが必要な局面で、
走りのパフォーマンスを高めたい方は
普段のトレーニングの中に、取り入れてみて下さい。

3.まとめ

速く走るためにハムストリングスの筋力は大切です。

しかしハムストリングス単体で鍛えるだけでなく、
機能的な動きの中で、他の筋肉と協働させて鍛えることが大切です。

2、3歩のダッシュで自分の間合いを確保し、
プレーしやすい局面に持っていけるようにトレーニングをして行きましょう!

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